疥癬(かいせん)症
疥癬虫(ヒゼンダニ)という体長0.4ミリメートルの虫が皮膚内に寄生することによって発症します。疥癬症はDDTやBHCなどの殺虫剤が使われていた時期にはほとんどありませんでしたが、最近のように住まいの気密性が高くなるとダニが繁殖しやすくなるため、ときおり集団発生することがあります。
感染後三週間ぐらいで症状がでますが、場所は首から下全体に及び、赤いブツブツができたり、肌荒れのような症状が現れます。特徴的なのは、疥癬トンネルと呼ばれる症状ですが、5mm〜1cmくらいの細長い皮疹が手首に現れます。また、男性の場合は、睾丸のあたりに赤黒いしこりが現れることもあります。症状的には、激しい痒みでとくに運動した直後や、お風呂の後など血行の良い時が強く現れます。
治療はお風呂にはいって、石鹸で体を良く洗い、洗髪もしましょう。お風呂に入った後、疥癬虫を殺虫できる外用剤の塗布が必要です。顔や頭をのぞいて耳の後ろから全身に、お股もふくめ、指の股、爪の先まで余すところなく塗りましょう。
ぶり返す人は、塗り残しがあるためとさえいわれます。痒いところだけすこしばかり塗るのでは治りません。感染の可能性のある人は症状の有無にかかわらず一斉に治療を始めたほうが良い場合もあります。虫体や虫卵がなくなった後も、全身の痒みや、小結節がいつまでも続くことが多いので、過剰な殺虫剤の使用は注意しましょう。痒みだけで皮疹の新生がない場合は、痒み止めだけで十分な事も多いのです。