スモンについて
スモンは、整腸剤キノホルムを服用したことによる副作用だと考えられています。1970年8月に新潟大学の椿教授が疫学的調査からキノホルム原因説を提言し、厚生省はこの学説を受けキノホルム剤の販売を直ぐに停止しました。その結果スモンの発生は激減し、キノホルム原因説を確証する有力な証拠となりました。その後、動物実験によってキノホルムがスモンの症状を引き起こすことが確認され、キノホルム説は確立されたと言えるでしょう。
キノホルム投与により激しい腹痛が起こり、両側性視力障害に伴って足先より上行する異常知覚を伴う知覚障害、運動障害がおこります。この病気は1955年頃に出現当時、ミステリアスな病気で女性に多く、腹痛や下痢などの腹部症状を起こした後に神経症状が出ます。
病理学的には後根神経節、後根、後索の変性、脳から脊髄への運動神経への指令の伝達路の錐体路である側索や交感神経節や視神経の変性がみられたのです。
中枢神経と末梢神経障害を共存しているため、治療困難であり、異常知覚のわずかな軽減を30%が認めているが、後遺症は変わらず悪化を訴える患者が多く、現在はノイロトロピンの静注、内服がよく行われ、東洋医学の鍼灸療法や漢方薬が投与されますが、病状の軽減するためのものです。