睡眠障害とは
睡眠障害のひとつである不眠症は、入眠困難や中途覚醒などが主な症状ですが、それが少なくとも1ヶ月続くものをさします。健康な人でも眠れない日がありますが、それが何日も続くと生活に支障をきたすので睡眠はとても大事です。精神疾患によるものは、うつ病や精神分裂病などですが、この睡眠障害は眠りが浅くなったりしますが、うつ病の不眠としては早朝覚醒が特徴として現れます。
睡眠障害の原因の半数以上は心理的ストレスが関係していますが、睡眠障害の原因は病気による場合もあるので注意しましょう。ストレスや神経症、うつ病による不眠症以外の睡眠障害の原因を特定するためには、医療機関での睡眠検査も必要となります。眠れない、または寝てもすっきり出来ないなどの症状があれば、睡眠の現状を医師に相談して適切な治療を受けことも必要です。
また、睡眠障害は一日中眠かったり、なかなか寝れなかったり、精神的要因での障害や身体的な障害など様々な種類の睡眠障害があります。適切な治療で早く睡眠障害から抜け出さないと、日常の生活に悪影響を及ぼす様になってしまいます。また近年は子供の睡眠不足も増えてきています。これは生活のリズムの乱れなどで、子供は十分な睡眠が取れずに、情緒不安定になったり、集中力が続かなくなることで起こります。
睡眠障害の原因
睡眠障害の原因として、ストレスや睡眠に対するこだわりによる不眠、精神疾患による不眠 、薬や嗜好品による不眠身体疾患による不眠などがあげられますが、うつ病の場合は入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒のいずれの障害もあります。うつ病の他に不安神経症やその他の精神的なトラブルが原因と考えられる睡眠障害もあります。
毎日の食生活も睡眠障害の原因と考えられますが、日ごろから、果物や野菜をたくさん摂り、脂肪分や糖分を控えた健康的な食生活を送ることで睡眠障害を治すことができると考えらています。また食習慣をよくすることは健康的な体重を維持し、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の要因を少なくします。そして、就寝前数時間以内に食べた食品によっても、その後の睡眠状態に影響を及ぼします。
また睡眠障害は、年齢を重ねるとともに増える傾向にありますが、老化による生理的な変化だけでなく、不安や不適応などによるストレスが原因とも言われています。 さらに人間の眠気のリズムは、朝から次第に減少し、昼過ぎに少し眠くなりますが、夜にかけてまた眠気は少くなり、夜10時を過ぎたころから眠くなるというものですが、睡眠障害は、体内時計による睡眠のリズムがくずれることにって発生します。
交代勤務睡眠障害
交代勤務睡眠障害は、睡眠をとるべき時間帯に仕事をすることによって発生する睡眠障害です。 近年は深夜営業、24時間体制というような作業時間や業務内容の多様化とともに、交代勤務、夜間勤務している人が増えてきています。特に早朝シフトでの有症率が高く習慣的に飲酒や睡眠薬使用の頻度も多く見られます。日中の不眠(仮眠がとれない)や夜間勤務中の過眠、頭痛、腹部症状などがしま発症します。
夜勤者は、人間が持つ本来の生活リズムとは逆になりがちなので、なかなか寝付けなかったり、熟睡できずに何度も起きてしまう、睡眠障害が起きるようです。場合によっては、そのような睡眠障害が原因で、体調を崩してしまうことと思います。
交代勤務睡眠障害の処置法としては、まず睡眠のリズムを調整することです。時差症候群と同じで1日を長くするほうが身体への負担は少なくなります。 日勤、準日勤、深夜勤というように、時間をずらすようにローテーションを組むと症状は軽減するはずです。また朝に家に帰るときには、帽子やサングラスまた日傘を使って、なるべく光を浴びないようにしましょう。家に帰ってからは、カーテンなどで部屋を暗くしましょう。
夜に勤務して朝から眠るという生活をされている人は、体調を崩しやすいといわれますので、質の良い睡眠をとって体調を崩さないように気をつけましょう。
心理的生理的不眠症
不眠症とは、睡眠時間が短いというだけでなく、寝付きが悪かったり夜中に何度も目が覚めたり、眠っても疲れがとれないなどという自覚症状の総称をいいます。 夜型の生活やストレスなどで不眠を感じる人が多くなってきていますが、1週間程度の不眠はまず問題になることはなく、自然と治っていくのが普通です。
しかし、2週間以上持続する場合は、何らかの対策が必要です。不眠症の代表的な原因としては身体的原因と生理的要因があります。
生理的原因として、昼夜の自然なリズムを無視した現代の24時間社会が原因の1つのようです。心理的原因としてはストレスが主ですが、現代はストレス社会といわれ、子供から大人まで、家庭や学校、職場とあらゆる環境にストレスが存在しています。
不眠症の対処法としては、誰かに相談し、自分が思っていることを表現するだけで心が軽くなり、また、アドバイスを得ることで問題が解決に近づくこともあるはずです。スポーツや趣味、外出をするなど、普段の生活と異なったことをすることにより、心も身体も軽くなります。
また経験したことがない困難な問題に出会った時でも、何とか乗り越えることが出来るだろうと思うことができればストレスに押しつぶされることはありません。
睡眠時ミオクローヌス症候群
睡眠時ミオクローヌス症候群は別名で周期性四肢運動障害とも呼ばれます
。自分の意志とは関係なく、身体が勝手に動くことを不随意運動と呼びますが、睡眠中に手足に連続して現れるのが周期性四肢運動障害です。眠りぎわの浅いノンレム睡眠時に起こりやすい症状です。
眠っている間に手や足を動かすために途中で目が覚めてしまい慢性の不眠症にかかる睡眠障害です。これは、夜寝ようとして布団に入ると足が火照る感じと、むずむずと虫が這っている感覚が何時間も持続するのです。
重症になると、睡眠中に勝手に脚が瞬間的に痙攣し、布団を蹴り上げるような動きをすることもあり、重大な睡眠障害になります。他に、慢性的な足のだるさが大きな特徴です。パーキンソン病など、何らかの疾病を抱えている方や、年齢が60歳を超える方の場合、高い確率でこの疾病を発病する事が多いと考えられています。
入眠すると下肢の筋肉に繰り返しけいれんがおこるため不眠となります。また寝ようとして横になると「ふくらはぎ」の内部にむずむずする不快な異常が生じ、起きて動かないとこの異常感覚は止らないため不眠をおこします。また治療法として、症状を抑制する薬(不随意運動を止めるような薬)があることから、疑わしい場合は、専門医の指導を仰ぐようにしましょう。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気です。その結果十分に睡眠がとれず、日中の眠気、集中力、活力に欠ける、居眠りがちになる、居眠り運転で事故や重大事故などを起こしやすくなります。
また睡眠時無呼吸症候群は睡眠時に断続的に無呼吸を繰り返すことにより、夜充分に睡眠時間をとったにもかかわらず、日中に眠気が襲ってくることで、交通事故等を引き起こす、恐ろしい病気のことをいいます。
この無呼吸になる時間は、眠りが深い時間、すなわちノンレム睡眠の時間によく起こります。ノンレム睡眠時に無呼吸を引き起こすことにより、睡眠状態はレム睡眠へと変わります。無呼吸になる回数が多いと、深い眠りをとることができず、いくら睡眠時間を多くとっていても、脳はきちんと休むことができません。故に日中に眠気を引き起こすのです。
睡眠時無呼吸症候群患者の治療は、対症療法として、経鼻的持続陽圧呼吸療法治療器を用いて持続陽圧呼吸療法、またはマウスピースを使用します。この機器を継続して使用することによって睡眠時の無呼吸をなくし、酸素不足を解消し睡眠の質を向上させることができるので、患者さんは普通の日常生活を送ることができるようになります。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは、食事中や歩行中などに強い眠気に襲われるなどの睡眠障害が起きる病気です。患者は、2000人に1人ほどいて、70%が10歳代で発症します。日中に突然強烈な眠気に襲われ、時と場所に関係なく居眠りを何回も繰り返す疾患で、授業中や仕事中に居眠りしてしまいます。
日中の眠気は、前夜の睡眠不足のときや食後などの条件によっては誰にでも起こりますが、ナルコレプシーの場合、よく眠っていても空腹でも関係なく眠気がおそい、また毎日くりかえして眠くなり一日に何度もおこり、それが最低3ヶ月以上続くというものです。
ナルコレプシーによる睡眠障害は、睡眠覚せいリズムの障害と、レム睡眠障害の2つに分けられます。睡眠覚せいリズムの障害とは、睡眠状態も、起きている状態も持続できない障害で、ひとつ目は昼間の過剰な眠気、つまり突然眠ってしまう睡眠発作で、もうひとつは夜間睡眠分断、つまり眠っている途中で何度も目が覚める中途覚せいが起きるの2つがあります。
治療としては、規則正しい生活により夜間の睡眠を十分にとることがまず大切です。日中残る眠気に対しては覚醒効果をもつ精神賦活剤を朝と昼に服用します。夜間の睡眠が不十分なまま精神賦活剤を必要以上に服用すると、精神不安定を起こすことがあるので、必ず専門の医師の指示に従って服用して下さい。
夜尿症・寝ぼけ〜悪夢症
夜尿症は、寝ているとき、しらずしらずのうちにおふとんのなかにおしっこをもらしてしまうことをいいます。これは、夜眠っている間につくられるおしっこの量と、そのおしっこをためる膀胱の大きさとのバランスがとれていないために起こります。
夜尿症は、ねぼけや寝言と同じような睡眠行動異常のひとつですから、脳の調節機能が発達し時期がくれば治ります。 それまでは決して叱らず、温かく子供を見守ってあげましょう。レム睡眠中(熟睡中)には、活発な脳の活動が手足の神経にあまり影響しない仕組みになっています。この仕組みが外れると寝言、夜驚症、夢遊病などになります。
夜尿の治癒には時間がかかりますので夜間の尿量、膀胱容量、時間帯が季節性も考慮に入れながら、改善する方向にむかっていることを評価してあげて、根気よく治療を継続することが大切です。
夜尿症は、ねぼけや寝言と同じような睡眠行動異常のひとつですから、脳の調節機能が発達し時期がくれば治ります。それまでは決して叱らず、温かく子供を見守ってあげましょう。
アルコール依存性不眠症
アルコール依存性不眠症は眠れないために、慢性に酒を呑むと、最初は少量でよかっのたのが、そのうちにう今までよりも多く飲まないと眠れなくなり、また酔いも弱くなくなり余計に飲んで眠る習慣がついてきます。これ がアルコール依存症で、 飲まなければ眠れない体質に変わってしまいます。本当はお酒では眠れなく、長い目で考えると逆効果だと言えるものです。
カフェインは眠気をとって覚醒させる作用がありますので、これを大量に飲むと不眠症になります。通常の人ですと、コーヒーを1日に15−20杯飲むと眠れなくなってしまいます。カフェインで不眠症になった人の睡眠を調べると、入眠までの時間が延長し、ときどき目覚め、睡眠時間が短かくなりますす。敏感な人では3−5杯のコーヒーでも、不眠症になることがあります。
降圧剤プロプラノロール、甲状腺剤、エフェドリン、メチルフェニデ−ト、カフェインなどの刺激剤などは脳の神経を興奮させ不眠にさせます。ステロイド、ACTH、パーキンソン剤(L-ドーパ、アキネトン、アーテン)、抗うつ剤などはレム睡眠を抑制する作用があります。またホリゾン系睡眠導入剤、向精神薬、抗うつ剤などの治療薬を急に中断すると一時的に不眠になることもありますので1-2週間かけて徐々に減量することが大切です。
睡眠障害の対策と治療法について
一般的な、不眠症の治療法として、睡眠薬などによる投薬治療や、専門医療であるメラトニンの投与や高照度光療法、心理カウンセリングなどがあります。身体的な原因による不眠の治療は、薬や医療による治療が好ましいですが、精神的なものを原因とする不眠には、それぞれの症状によっても、カウンセリング・睡眠薬の投与など、対処方法が異なってきます。
目覚めの気分を決めるのは睡眠の内容自体よりも目を覚ますタイミングです。夢を見ていることが多いレム睡眠の終わるころというのは大脳もかなり覚醒に移行しやすい条件が揃っています。レム睡眠で夢を見終わった頃に起きるのがベストタイミングです。
不眠症の治療の一つの選択肢として、正しい利用の仕方ならば、睡眠薬による治療も効果が期待できるといえます。不眠治療として、睡眠薬での治療を考えられている方は、まずは睡眠薬に関する、正しい知識を学ぶ必要があるでしょう。そのほか睡眠障害の対策と治療法として、簡易睡眠検査、睡眠グッズの活用、眠りを誘う刺激コントロール方法などがあります。