薬剤性肝炎
薬剤性肝障害には中毒性肝障害とよばれるものと薬剤性肝炎と呼ばれる2種類があります。前者は肝細胞に直接毒性をもつ特殊な薬剤によるもので、我が国で見ることはまれで、大半は後者の薬剤性肝炎です。薬剤性肝炎は個人個人の特異的薬剤アレルギーを背景として起こる一種のアレルギー反応です。また、アレルギー反応ですから少量の摂取でも起こります。一般には経口剤より注射剤の方が症状は重篤のことが多いようです。
症状は食欲不振やだるさに続いて黄疸があらわれ、急性肝炎に似た症状がみられ、血液の総ビリルビン値が上昇し、GOT・GPT値が高まり、発熱、発疹、かゆみのみられることもあります。肝内胆汁うっ滞型は、閉塞性黄疸と同様の症状が表れますが、胆管の閉塞はなく、ビリルビンを胆管に排出する機構に障害がみられます。まれに劇症型で、急速に悪化することがありますが慢性化はしません。
薬剤性肝炎には、原因となった薬剤の投与を中止するより他に、特別な治療法はありません。この急性の疾患では、症状がひどい時には、体養を取るようにしましょう。もし、悪心と嘔吐が顕著になってきたら、静脈内点滴をすることになるでしょう。