劇症肝炎について
劇症肝炎とは、ウイルス性肝炎や薬物による肝障害を原因として急激かつ広範な肝細胞破壊が生じ、肝機能の著しい低下をきたし肝不全状態となる疾患のことです。老人がこの肝炎にかかると、若い人以上に死につながる危険性が大きくなります。原因となるウイルスとしては、A型、B型、C型、D型、E型肝炎ウイルスなどがありますが、わが国ではD型、E型はきわめてまれで、A型、B型、C型肝炎ウイルスによるものが約90%を占め、A型10%、B型25%、C型55%といわれています。薬物によるものは約5%といわれています。
劇症肝炎は急性ウイルス肝炎あるいは薬剤性肝障害にひき続いて起こるので、食欲不振、悪心、嘔吐、全身倦怠感などがみられる。急性肝炎で無関心状態がみられたときは、昏睡�T度の可能性があるので、劇症肝炎への移行に注意する必要があり、黄疸はほとんどの例でみられます。
治療は、中心静脈栄養(大静脈内にカテーテルを入れて、無菌的に栄養剤を補給する)などによる栄養管理のほか、肝臓の再生、修復が得られるまでの肝機能補助の目的で、持続緩徐式血液濾過や血漿交換療法がおこなわれます。